ケミホタルの話(その14)

1979年も2月に入りいよいよ釣具界に打って出る時が来ました。

当時東京での釣具見本市は晴海の国際展示場で開催されております。大島商会がツテを頼んで釣具の大手問屋ツネマツのブースにケミホタル展示用の机を置いてくれることになりました。

中洲士郎一連のモヤモヤを払拭し起業を世界にアナウンスしようと野心を膨らませてここに乗り込んだのです。大島の存在など眼中にありません。

開演と同時に小さな机の上に正座してガマの油売り宜しく大声でケミホタル出現の口上を並べます。

貴重なサンプル簡単には折って光らす訳には参りません。通路が見物客で埋まった頃を見計らい、観衆にせかされながらケミホタルを折り曲げるや発する光に驚きの声。

その騒ぎに何事かと更に人が集まり遠くの通路までが埋まってしまいました。遂には事務局から止めるよう注意を受けるも構わず口上を続けます。

「兄ちゃん。そのケミホタル何処に売っとるんや」「有名釣具店なら何処でも置いとるよ」実際は未だどこにも配貨されていません。最大手のO釣り具問屋でさえマイナーな夜釣りのそんな商品なんか売れないだろうと思って手を出しませんでした。

「ケミホタル」のこの時の釣り具界出現はまさに彗星のようだったと語り継がれました。この見本市の後全国の問屋から大島に注文がドンドン入ったのは勿論です。

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