アイロッドの話(その3)

開発には緊張が付き物。ひとつの開発テーマを追うと次々に問題が起こり問題解決の過程で又新たな開発テーマが吹き出します。もうキリがないから「お前は俺の最後のオンナ」とか言うくだらない歌に倣って「アイパオは俺の最後の開発」なんてキザなこと言っております。勿論新製品がヒットするかしないかは別の次元でして中洲のは悲しいかな大抵見込違いですが。

手許の数ある商品開発の中でBi見逃サーズは11月14日のインタービー見本市迄に完成し販売を開始しなきゃなりません。会社の相棒(アイロッド)達皆んな頑張っていますが遂にカメラの防水で暗礁に乗り上げてしまったのです。

防水と言う技術テーマには皆んな泣かされます。カメラの防水で成功したとこは皆無でしょう。15000円で360°完全防水カメラを市場に出そうと言うのですから専門家は一様に笑います。強力接着剤も有りますが処理に巧妙な技術を要するものは使えません。ここはジェル接着シールしかないと決め打ちして深圳に出張したのです。

11月2日、2年前に知り合ったその会社の工場にお邪魔しました。沢山の種類の接着シールを只でくれた上に工場を詳しく案内してくれたのでもう感激です。生産ラインを見ているうちに手元案件の幾つもが解決できそうです。透明エラストマーポリウレタンEPUと発光体を組み合わせるのです。商品開発では新素材の活用が決め手になるようです。

「空から瓦礫の中から水中から狙った獲物は見逃さない」そんな(中洲の)夢の製品「Bi見逃サーズ」発売間近で遂に挫折寸前。防水が成功しないのです。そもそも防水とは何か?何処かで迷路に入ってしまいました。一年ほど前の事、カメラをコンドームで包む案を思いつき色んなのをこっそりネットで買ってテストするも皆んなダメです。薄い、着色してある、それに形が悪い。相模護謨に行って頼んでもダメだろうと諦めたのです。そもそもコンドームの材料でダメなら新素材を探すべきでした。それがこの深圳の会社では新素材のEPUがあり少量の試作でも即座にOK。防水とは硬いものを柔らかいもので限りなく締め付ける事です。

現場を歩いて緊張しなきゃアドレナリンが出ない。出なければアイデアが湧かない。

即ち「開発は緊張だ」とおもいます。

ウチの深圳子会社の可愛いイー君も一緒です。カメラの防水処理の案件が終わると会議室で相手の材料と技術を利用できる新製品のブレストを行いました。際どい新製品が「光って膨れる逸物」です。これを中洲が中国語、英語、で説明しますがイー君だけキョトンとしています。「バカー・ペンダン」と言って彼の股ぐらを叩いてやっと理解させたら「そんな下らない商品有りかよ」とばかり中洲に侮蔑の目を向けるので一瞬ひるみました。

しかし相手側は喜んで「やりましょう」でした。次の光って膨れるパットもルミキャプチャーも行けそうです。矢張り商品開発は面白くて止められませんね。

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