アイパオの話(その22)

異形PVCのサンプルが大連金州で仕上がって約50日。1月29日大阪に向かうトラック積み込みまで5日を残して「革新アイパオ」3棟が姿を現わしたのです。

盟友オーノ、ヒメノ、イワモトは正月返上、遠賀工場の若手数名も土日を割いて応援。中洲は他の全ての開発案件を投げうって朝から晩までアイパオ漬けの毎日でした。この間、資材調達と加工に4回大連に飛び遅れの出た船便を飛行機便に変えて今日水槽と屋根のPC(ポリカーボ)板が到着。遂に3棟のアイパオが形を見せました。

フィッシングショー大阪2019の出展責任者で東京支店のアキコ(安藤サクラそっくりさん)に電話。「間に合ったよ」に電話の向こうで歓声が上がります。

由布院で調達した「魚植共生」の野菜と花

サクラマス稚魚2000匹の回遊水槽。果たして水は漏らないか。

11件の新製品新事業展示の開発館

アイパオラーメン館。イケアに買い出しに行ったが按配良くありません。

中洲の夜毎のいい加減な着想に翌朝耳を傾け一心に着想(妄想)を形に変えてくれる奴。それがオーノでした。(思えばヒメノ氏もドガワ氏もヒラタもイノウエも仲間たち皆んなそうでした)

この20年間遠賀工場の生産現場から週末になるといつも会社不良資産の由布院塚原の荒地に引っ張り出しての開拓作業。どんな馬鹿げた着想にも絶対に異をとなえずに作業に従事。日毎の罵倒に耐えきれず姿をくらませて6年。舞い戻ってからも罵倒の日々。満身創痍で医者通いの定年過ぎて再雇用の嘱託老兵。ニッサンの超馬力の車で野山を疾駆させてラリーで名を馳せた男も金と体力それにカミさんにも見放されうらびれて。それでも時折軽四輪でレースに出て夢を追う典型的な末路人生。そして中洲親分の無茶に正気失せた顔で一応従うしか術がない男。その男オーノに。

「オーノお前しかいない。中洲最後の頼みを聞いてくれ」そしてオーノの分身の奇怪な男イワモトと3人で過ごし通したこの50日間でした。ごめんなさい皆様。時間に追われ必死の手作業の2人の動きを追っては資材の調達に走り回ったので長らくブログをサボっておりました。

驚きは2人の日増しに軽やかになる動きと血色を取り戻した顔。問題が解けた時の笑顔。濡れ落ち葉同然だったオーノが青春を取り戻しております。そのオーノ、若い頃から一番好きな仕事は人が喜ぶ住まい造りと名人芸のユンボ作業。彼を観ていると人間ってのは好きな仕事を死ぬまで続けたい生き物のようだ。そして一升飯飯喰らいの超老イワモト。アルバイトながら今にも潰れそうなオーノを律儀に支える男。生き返ったオーノと一刻者(イッコモン)イワモト有っての「革新アイパオ」誕生でした。

この間中洲は2人に吠え続けました。

「世の不正と堕落を正すべく立ち上がらねばならない」「親分。例えば何に対して立ち上がるのよ?」「例えばトランプだ。食と職を求める難民に手を差し出すのが金持ちの義務なのに。それも貧しいメキシコの負担で国境に壁を築かせるなんぞとんでもない罰当たり野郎だ。鉄槌を食らわせにゃ」「核のボタンを握った男にどうやって?」「メキシコに地上の楽園を作るのよ。そしたらトランプの壁をよじ登るのは米国人となり選挙民に見放されるワケだ」「どうやって極貧の民に楽園が訪れるのだ。オヤジみたいな素寒貧が巨億の寄付でもするのか?」「ホームレスに家と仕事をリースするのよ。それがアイパオだ。その崇高なアイパオをお前たちが世に出すのだ」「ヤレヤレ」少しばかり気印気味の親方に正直ゲンナリ顔の2人でした。それが自分たちの手で日毎にアイパオの清楚な姿が浮かび上がって来ると2人の顔つきまで威に満ち色気まで湛え出したのです。いやあ本当にホント。それは楽しい50日間でして中洲シミジミと幸せを噛み締めております。

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