アイパオの話(その62)

ひ孫に自慢する新製品(その7)

魚植共生アイパオの話の続きです。

ひ孫の時代になったら「ひいじいちゃんの時代って自然界の魚をとって食べとったの?野蛮人やね」「野菜を畑で作っとったの?馬鹿らしい」って言われるかも。

前回では川に浮かべた箱舟で野菜を栽培するという欲張りの魚植共生でした。結局2匹の鯉のうちの1匹が水槽からのジャンプで絶命、片棒の鯉が悲嘆に暮れる中プールアイパオを解体して魚植共生は仕切り直しです。

先ずは新しい鯉の調達。昼休み。会社のそばの大根川での鯉釣りにオールドナカムラ先生を誘ったら結局遊び好きの他のゴクツブシ連中も一緒の川遊びとなりました。

ここはヤングナカムラ君、橋の上から模範演技です。餌は横のコンビニの食パン、鯉は歯がないので吸い込み仕掛け、パンで針を隠します。何しろ雨続きの8月で水も濁り流れもあるので釣り名人も10個の眼差しの中で緊張しました。中洲は川底を這わせながら時折り餌を浮き上がらせる名人芸を感心して見るだけ。白いパンがぼんやり姿を見せた瞬間それを目掛けて草むらから黒い塊が猛ダッシュ。何しろ魚はでっかくて餌をくわえて古賀の海に向かってまっしぐら。道糸直結だから糸は無事だが針が延びて魚はなんとか逃げ去りました。

結局小型の鯉、それでも50cm余りの頃合いの仲間2匹を釣り上げて回転水槽に放ちます。これを待ち構えていたように先住の雌の鯉が嬉しそうにじゃれつきます。どうもこの鯉はただの男好きだったようです。

この回転水槽の上に12艘の新型野菜舟をホースで繋ぎ底にお魚トンネル兼台座を置いて舟を固定しました。鯉の糞で濁った水を野菜舟にポンプアップして循環させております。

アイパオの中には2段水槽を置いて例のヒメノさんの甘いトマトを挿木してもう直ぐ豪華魚植共生館のオープンです。

ひ孫の時代になったらデパ地下で養殖のエビや魚と一緒に新鮮野菜が生きて売られているでしょう。今と違って少し野蛮な光景かも知れません。

写真をご覧ください。

3匹の鯉が泳ぐドーナツ型水槽と固定した12個の水耕野菜箱です
野菜箱を支える台座に隠れたつもりの鯉くん

アイパオの話(その56)

ひ孫に自慢する新製品

(その2)水耕栽培アイパオ

さて今日は水耕栽培の話です。中洲のような妄想家なら必ずカブれるのがこの水耕栽培。中洲流イカサマ水耕栽培が20年経った頃ひ孫に自慢できるかも知れません。

1998年に由布岳の麓の荒地2000坪をインチキ業者に買わされて以来20数年、半分は岩と石ころで養分のない土に鍬をふるってつくづく感じるのは「農業ってのは割に合わん仕事」です。特に野菜なんか農家は雑草と戦って最後の収穫時が更に大変。洗って揃えて夜なべして僅かの代金貰った野菜が都会の店頭に並びます。しかし丹精込めたその野菜、一日経って少し傷めば生ゴミへの運命です。

店頭で野菜を水耕栽培して生きたまま主婦が収穫して買えばいいのに。そんな水耕栽培開発を西部劇のゴールドラッシュさながら一攫千金を夢見る連中に中洲も紛れております。そして毎週末にアイパオ農業開発が始まったのです。

マンハッタンのビルの屋上での水耕栽培や最近では西友が空き部屋で栽培したレタスをデパ地下で売ってるなどの話題が日経ビジネスのネタとなってます。アフターコロナの予感を読者に伝えようとの魂胆でしょうか。だが実社会ではiPhoneのようにセキを切って普及する気配がありません。理由は簡単、タカが100円の野菜作って売るのにLED照明や高額の設備に馬鹿げた投資です。アイパオを持っていない農業未経験の社長から命令されたサラリーマンに開発出来るネタじゃないのです。

国交省の邪魔の入らない10㎡で太陽光が燦々と入る風雨に強い清潔で美しいアイパオが20万円で市場に出て初めて農業革命が起きます。他にもヒメノ式ソーラー遠隔操作、コミヤ式センサー、ドガワ式自動運転それに中州式ボカシ液肥などの小道具も水耕栽培には不可欠です。現在のコスト60万円ではまだ話題作りですね。

以下妄想。ひ孫の時代にNYの市長が人気を得るためにマンハッタンの街頭に沢山のアイパオ野菜小屋を建てたそうな。その目的はニューヨークっ子達に新鮮な健康野菜を提供することと政治的に厄介なホームレスをその小屋の運営に充てて自立させることでした。金持ちホームレスの誕生です。この街角ニュースを知って日本政府が大金払ってそのコンテンツを日本に持ち込む話が持ち上がっているという話。如何でしょう。

街角なら写真の小さいサイズのキャンパオでしょうか。

グランパオだと結構大きいのです。しかも建築許可が要らない。

この野菜小屋では33段の棚があって一つの棚でレタスなら25個、合計800個のレタスが並びます。別の空き地のグランパオで栽培して逐次補充しますから一個100円なら一回8万円の売上うまくすれば月に200万円も夢じゃない。

これから起業するならアイパオ水耕栽培小屋ですよ。中洲は33歳の時、会社辞めてケミホタルなんてきわどい商売始めましたが。子供の学級預金まで使い込んだような危険犯す起業は今の若者には勧められません。中洲も先にこの野菜小屋の話知ってたら絶対これを選んでいました。

思い出したけど次女が小学校2年の頃の作文「ウチのお父さん」で「ウチのお父さんは何処かで働いていて時々蛍光灯(ケミホタルかブレスレットのことでした)を家に持って帰ります云々」だと。「美味しい野菜を持って帰ります」の方が家族団欒にはいいですね。

アイパオの話(その53)

4月29日札幌出張を終えて帰福の朝です。「仕事ってこんなに楽しいものか」と運転中の若い石橋君に共感を強いながら札幌郊外の「茨戸川緑地」に向かっております。

北海道は他所の日本と違って空と大地が広い。もしも歴史の中で日本に北海道がなければ、もしも敗戦で北海道が他国の手に渡っていたら日本は息が詰まる窮屈極まりない島国でした。ここは文字通り息抜きの大地です。土地柄か北海道人は気持ちがおおらかで新しい事に直ぐに興味を持つようです。その昔夜釣りの光「ぎょぎょライト」が真っ先に遠い北海道でブームになったのも頷けます。だから中洲最後の事業「アイパオ」もこの北海道に賭けることにしたのです。

そしてここは何より食材がいい。相棒の石橋君が「ワタシ北海道のジャガイモになりたい」との奇妙な言葉が農場主の藤井さんやその仲間たちに大受けしたので今回の同行となりました。実は今回のプロジェクトはこれまでで一番非現実的で事業性は限りなくゼロ。それで藁にも縋る思いで引っ張り出したところ至誠天に通じたのか正に奇跡的な展開になったのです。

こんなエキサイティングな話は滅多にない事。皆様しばらくライブで実況しますから是非一緒に楽しんで下さい。それにしても怠惰な日常にこのコロナ騒ぎでしょう。生きるのさえも些か辟易されておられる御仁にはこの究極のプロジェクトご参加をお勧めします。我らが残りの人生はエキサイトするためにあるのですぞ。

世の為人の為になって、面白く、且つ飯が食って行ける仕事を作り出したい。そんな夢見たいな話が現実のものとなろうとしているのです。例によってイカサマの匂いふんぷんの中で展開して参ります。

今年の2月末に奇抜な「ワカサギとれた小屋」を茨戸川(バラトガワ)雪原に作った福岡人が今度は「アイパオをタダで100棟ほど建てさせて下さい」と昨日再びやって来たのです。元来縁もゆかりもなかったその風来坊の話に乗って車で農場の中を、次は石狩川周辺の原野を散々走り回っての立地調査でした。雪原になると風景が一変する北海道の魔力でもっても「こんな所にアイパオ建てて人が来てくれるかなあ」と不安が募って参りました。

・・と。車は細い道路だけがよく整備された「自然のままの公園」に入りました。入ったら直ぐが少し場違いなパークゴルフ場。平日なのに 100人くらいの年配者が楽しそうにプレイしていました。札幌市が運営する「茨戸川緑地」だそうです。広い。数十ヘクタールはあるビオトープ主体の自然公園です。もう少し森林が生い茂るなら、その昔老婆(ラオポ)を連れてフィンランドで歩いた自然公園そのもです。日本にも立派な公園文化が育ってきているのでしょうか。しかし焚き火厳禁の看板の自然公園にキャンプのテントはおろかアイパオ建てるなんて事業主からは到底許可出る筈のない場所です。

安西さんの運転の助手席で藤井さんが「死んだ親父がねえ。広い農地を市に譲ったけどせめて記念にと少しだけ残したと言ってたが・・・」と。そこでその藤井さんの所有地を探し求めて細道をグルグル回ることに。変な話ですね。自分の土地が公園の中にあるなんて。それにしても鷹揚なもんですねえ北海道の人ってのは。「あれーこれか。ちゃんと柵がしてある・・・」何という事だ。これからとんでもない事がここから始まるのです。

生きてるとこんな面白い瞬間があるのですね。これは皆さんと是非共有しなきゃ。

ホテルで昨夜ビジネスプランを練りました。そして今朝相棒の石橋君を引っ張って夢に終わらない事を確かめに来たのです。これから世にも可笑しな物語を皆様と一緒に紐解いて行きましょう。

先ずその場所とは

プロジェクトの名前は「防災グランピング」この名前だけで中洲が何をおっぱじめようとしているか想像して下さい。明日そのプロジェクトの詳細をお話しします。

アイパオの話(その51)

3月に入りワカサギ釣り小屋のアイパオが釣り人に大好評との連絡を受け胸が躍ります。何事もそうですが現地現場で初めて分かることばかりで男女の中同様に実態は大抵事前の想定とは大いに異なるものですね。

今回判ったのは国交省管轄下の河川とはまあそこのお役人の所有物みたいな物だと言うこと。だからその河上の氷や雪にに勝手にテントでも何でも固定しちゃいけないとのお達し。逆に言えばソリを履かせて雪上を移動できれば文句は言われないということです。

それじゃという事で今回は急遽ホームセンターでコンパネ買ってアイパオの床にソリを付けました。しかし出来がイマイチで滑りが悪いのです。そこで又夜中に例の妄想が起こりました。アイパオに車輪やキャタピラーを履かせ屋根にソーラーを取付け蓄電池を据えて電動で雪上を動き廻らせます。そうすりゃ場所代払わずに釣りや結婚式やコンサートがやれるのです。

札幌の茨戸(バラト)川沿いのあの農園に出資して100軒のアイパオ建ててイベント業始めれば儲かるに違いない。妄想に駆られ居ても立っても居られず札幌に再びやってまいりました。氷が緩む前にアイパオを川の土手に移動して喫茶店に衣替えすることにしたのです。「アイパオなら年中稼げますよ」と。

前回同様至れり尽くせりのもてなしを受けながら親しくなった河畔の農園経営者F氏とこの妄想を共有します。今度は北国の河畔に5000万円投資して100棟のアイパオを建てイベント業を始めようとの企み。「やれやれ又かあ」と会社の経営陣の溜息が聞こえるようでしたが豪雪後の真っ白い雪景色の中で農場主と夢を語り合うのはとても愉快でした。中洲の喜寿は今回の一連の札幌詣の中、老婆(ラオポ)と祝いもせずに過ぎてしまったのです。

雪上車で引き上げられ喫茶店に変身したアイパオです。

アイパオの話(その49)遂にリリース

ここは札幌郊外茨戸川の川面、厚さ40cmの氷の上一面に雪が覆った広大な雪原です。夜8時を過ぎて先ほどまでワカサギを拾い食いしていたキタキツネも姿をくらまし目に動くものは闇を引き込む雲だけです。次第にキャンパオの明かりが輝いてまいりました。緑青黄色のpcカラーパネルを通した光が雪の上に放射模様を描いております。いよいよアイパオのリリース開始です。

アイパオの話(その48)

考えてみれば誰にとっても人生は人との出会いが全てのようです。人生の幕引きが頭をよぎる年になりますと新たな出会いには少し憚られるところがありますが。

昨日14日対新型コロナウイルス非常事態宣言が一部地域を除いて解除されました。何より嬉しいニュースです。しかし4月7日に発令されて8日からジムも休館となり海外出張も1月9日大連行き以来4ヶ月も日本に居残って皆さんと同じく生活のパターンが一変しております。

お笑い演芸で唯一好きなのは志村けんさんの「馬鹿殿ご乱心」でした。その志村けんさんがが3月29日70歳でウイルスにやられて消えてしまわれました。人ごとと思えない死でありウイルスの怖さでした。それと4月16日には20年以上も一緒に仕事をしてきて技術問題なら何でも相談に乗ってくれていた野見山君が突然逝ってしまったのです。まだ56歳でした。否応ない訃報の一方で新たな出会いも生まれます。老婆(ラオポ)宣うところ年相応に身仕舞しとくべきです。かと言ってヤッパリ手放せない新たな出会いがあるのですね。今日はその出会いの話です。

今年の1月17日横浜で全日本釣フェスティバルが開催されルミカは不相応な広いブースに5棟ものアイパオを展開しました。そこに突然セネガルの青年が出現し翌月の大阪釣具ショーにもくっ付いて離れなかったことを報告しました。サッカーで鍛えたゴムまりのような筋肉、英語仏語スペイン語日本語それと母国セネガル語を流暢に操り何よりも人類生誕のアフリカでキラキラ輝く瞳を失わない男です。彼がアイパオに一目惚れしてアフリカで家と仕事がない人々に中洲と一緒に商売したいと言うのです。少女に散髪を教えて風が通る高原に小ちゃな理髪店を開業させたいとの中洲の絵空事を真に受けて中洲を促すのです。彼がその出会いに思えてなりません。

そのアフリカの暑く不潔な密集地で新型コロナウイルスが急拡散しているというニュースに誰もが心を痛めます。何とかしなきゃと。

今年の新入社員5名は揃って社会派でクラウドファンディングまで持ち出す学識者もいます。

社内の古参者相手に1月29日来たるパンデミックに抗うべく二酸化塩素香製品開発の進軍ラッパ吹き鳴らすも従者は疎ら。時間だけが無為に過ぎる悔しい4ヶ月でした。それでもヤマテやヒハラの努力で幾つかの新製品が生まれました。

その中のパワーミスト30&50を懐に名月を抱いてアフリカの野を駆け巡る夢が老体を突き動かします。この世に生を受けて一度はアフリカを肌で感じたい。セグチ女史と一緒にその仲間に加わるのはどなたでしょう?

セネガルの好青年

彼が惚れ込んだアイパオ

裸のウイルス(その8)

昨日の日曜日は出社して老兵たちとアイパオのクリーンルームを完璧に作動させました。今日はコムロがそのニュースリリースに図解説明を描き入れ更にはYouTubeにコミカルな動画をアップしました。

ここで言いたいのは「ウイルスなんか怖くない」です。

このチラシが院内感染を心配される病院の院長先生の目に止まり「やって見よう」となったら即座に仲間たちとトラックで繰り出しますよ。

裸のウイルス(その5)

「東京出張ならこれを忘れんように」「・・・使い古しじゃないだろうか?」続けて「これは新品で、備えの最後の一枚。使い方は針金上に折り曲げて・・」透視心理術名人の老婆(ラオポ)に白いマスクを手渡され送り出されたのが先日の夜明け前。マスクなんて息苦しくむさ苦しいので中洲には一度だけ僅か数分間の着用経験しかないのです。

さて後ほど世間のマスク着用を愚弄するとして,勇んで入った始発便の福岡空港です。人影が異様に少なくしかもどの人もこの人も全員マスク姿。マスク無しじゃ異邦人どころか人非人と侮蔑されそうな雰囲気です。特に若い娘のマスクの上から覗く冷た~い眼差しからそう感じました。

それで止む無く先程のポケットのマスクを掛け少しだけ老婆(ラオポ)の先見に感謝しました。だが不快だから鼻を出してダテメガネ宜しくダテマスクです。

「な~るほどマスクとは自分のツバキが相手にかからないように」とのエチケットグッズなのですね。だから鼻の下着用が正道です。どうせ飛散して来るウイルスは絶対にマスクを通り抜けて口腔に侵入するのですから。

前置きが長くなりました。昨日の布団の中でのリビューです。確かにクエン酸の水滴に乗った二酸化塩素なら眼前のウイルスだけでなくどんな隙間に隠れたウイルスも確実に撃ち落とせます。だが換気と同時に二酸化塩素が風と共に去れば次に侵入したウイルスにとってそこは楽園の筈。だから思案を続けたのです。そして同じくマスクもそうで「ウイルスす~いすい」じゃマズイのです。

『少しは穴が開いてていいから薄いのり状の二酸化塩素被膜が覆いかぶさって所定の時間二酸化塩素ガスが0.01ppm発散続ければ良いじゃないか!!』

「じゃあどうやって?」「噴霧する水滴の粘度を調整するのだ」な~に簡単な事。粘度を少しづつ変えたサンプル10本ほどこさえて例のアイパオの中で噴霧して換気した後の床面の二酸化塩素濃度を測定して適正粘度の配合を決定すればいい。

マスクだってそうです。これも先日のこと。誰か忘れたが会社の女性社員が面白半分に「二酸化塩素香スプレー」で自分のマスク外してシューッとひと噴きしたら・・本当かな?「あーら臭い匂いが消えている」って。中洲は完全に嗅覚失っているから「自分のマスクの匂い」なんて想像付きません。もしもこれが事実ならウイルスシャットアウトだけでなく口臭封じにもなるのです。二酸化塩素は世のマスキングの消臭剤と違って臭いの元を分解するから。こりゃ朗報だろう。「マスクの反復使用には二酸化塩素香」だって。

さてお終いに中洲流美学について。中洲はあの白いマスク姿,特に若い女性たちのマスク姿に我慢ならんのです。そりゃ中洲士郎のような老いぼれに「間違わないでよ、私は老いぼれに全然関心ないのよ」という情け容赦ない意思表示なら分かります。

しかしマスクの上の2つのギョロ目で聞き取りにくい声。大抵の美女も○○と言えば差別用語になるからシコメと言いましょう。まあそれはそれで胸が動悸打つことなく「我が心のどけからまし」とホッとしますが。しかし若い男女2人がマスクして互いにスマホ弄っているのを見ると「サッサと別れりゃ良いのに。それともスマホで会話してるのかな」「アンタねえ。若者にいい世話焼きなさんな」又しても透視心理術の老婆(ラオポ)のため息が聞こえるようです。

アイパオの話(46)と裸のウイルス(その4)

 

今日は二酸化塩素拡散テストの話です。ちっとも面白くない話で済みません。アイパオの献身的な姿だけでも見て褒めてやって下さい。

こんな実験に皆んなが稼いだ貴重なお金無駄にできませんのでアイパオに登場願いました。どこの会社も「研究です」と言えばお人好しだけが取り柄の経営者が鷹揚なふりして許可出すようです。100万円なんて使うの簡単ですが儲けるとなるとゾッとします。ルミカでは凡そ研究費が出ないので大抵身の回りのモノで代用です。

この前受注ゼロで惨敗のザ・スモーカーが今回申し訳ない顔で出演しております。クリーンルームなどと言えばすぐに数百万円数千万円の世界です。会話は「予算は?」「限りなくゼロだ!」失敗してもいいようにお金は使わないに限ります。どうせ大抵の開発は成功する見込みないのですから。

どうにか「二酸化塩素拡散実験ドーム」が仕上がりましたので今日はその実験です。密閉された空間での二酸化塩素ガスの拡散の状態を確認する事にしました。

ドームの仕様をご説明します。構造はアイパオの中のキャンパオ2型で半径1.2mの半球に2段のスカートが付いています。2畳の床面積に7.5m3の容積の部屋です。壁面は全てポリカーボの二重窓で中空のPVC床板とは密着しており外気とは遮断されております。

この部屋に「二酸化塩素香スプレー」で1秒間ミストを噴射すれば即座に部屋は0.03~0.06ppmの二酸化塩素で充満される筈です。因みに6畳の部屋なら25m3として3秒間の噴射を要するでしょう。

それでは実際に二酸化塩素の測定です。

下の写真はハネウエル社の二酸化塩素専用測定器。研究室の若手化学屋が勝手に購入して得々していたのを借り受けたものです。7万円もして高濃度の二酸化塩素に触れるとセンサーが直ぐに壊れてしまう代物(既に3台目)。

中洲としては些か気に入らないので例によって老友ドガワ氏に開発を要請。彼はガスクロと液クロなら日本でもピカイチのエンジニアだったけど大手の学歴偏重会社で冷や飯食わされました。二酸化塩素濃度を測るだけじゃなく密閉空間の濃度を一定にするシステムを開発しなきゃと彼にリベンジを持ちかけてドガワ式センサーとの性能比較も行うことに。

ここは老技術者の面目ほどこしたかったのですが・・・。酸化還元電位差測定方式とその小型化には課題多く完成には暫く時間がかかりそうです。

その様子はコムロ編集の動画にシトミの色っぽいナレーションが入ってYouTubeで流れます。アップしたら今日のブログに貼り付けますね。

さてその測定結果です。二酸化塩素濃度の経時変化です。

先ず大型扇風機で風を通して部屋を換気します。ゲージのゼロppmを確認してドアを開けて1秒間「二酸化塩素香スプレー」を噴射してドアを閉じます。

2秒後には2メートル離れた対面の測定器が0.06ppmを表示。その後変化がないのでシトミちゃんが測定器を手に天井や周囲の壁を測定。0.03~0.09ppmでバラツキがありました。予想通り床は濃度が0.15ppmまで上昇しております。驚いたのは二酸化塩素香スプレーで噴霧した後2時間経過しても濃度に変化が見られない事です。そこで送風機を回して換気してゲージがゼロになることを確認しました。恐らく1日経過しても最初の濃度は変わらないと思われます。実験は無事終了です。二酸化塩素の濃度はほぼ計算値通りでした。コロナウイルスは全て不活性化する筈です。

この結果は予想通り成功だったのだろうか。例によって真夜中中洲は布団の中でリビューします。・・すると重大な欠陥に気付きました。

このままでは商品としては使えないようです。確かに空中遊泳や床や壁やドアノブなどに付着したコロナウイルスは一気に不活性化するでしょう。しかし換気したら同時に二酸化塩素も全てお役目御免とばかりに部屋から飛び出しているようです。もう少し辛抱して第二波のウイルスを待ち受ける執念深さが必須です。簡単に対象物から剥がれずに付着して二酸化塩素を持続的に発生させねばなりません。その解決イメージが浮かんで来たところで今夜も夢の中に。

アイパオの話(その42)

アイパオ開発の動機の一つは見本市のブース造作費。うちの大きな20小間なら500万円から700万円位が通り相場です。それをたった3日間使って後は廃棄、誠に勿体ない。アイパオだと繰り返し使える上に初回の200万ほどで済む。それに色々創意工夫出来るのです。

前回は喫煙者天国のザ・スモーカーの話。今回は「ろくでもない新製品開発館」の話をします。

陳列室の上からは回転タワーが飛び出し、内部は商談室、陳列棚の下の段はスタッフの所持品収納ボックスになっております。

ところが社内でこのアイパオブースを褒める者皆無。それどころか得意顔の中洲に「建設に駆り出されて迷惑千万」とのアンケート結果を突き付けられ昨年暮れは心底凹んでおりました。

それと言うのも会社の彼らは勝手に自分のビジネス大きくして昨対20%アップの売上と3倍の利益を上げて中洲の存在感を極度に薄くしておるのです。このまま引退するのもシャクだから何とかアイパオで一花咲かせなきゃ・・・・苦苦。

ここに30年近い仕事の相棒がいる。名前はキヨタカ。大阪の美大出てまともなサラリーマンの経験が無く独立開業で「鋳物の風見鶏」なんかこさえて細々と暮らしを立てていました。遂に金策尽きて諦めてルミカの門を叩いた男。細っそりした美人のカミさんと一緒の2人を博多駅に迎えたのはもう30年も前のことです。

この男何と30年間もケミホタルとルミカライトをマジメと言うか中洲士郎にはとても退屈でやってられない仕事を続けています。

仲間内で新製品を競っていますが特にキヨタカのは褒めてやる気がしない代物ばかり。初めっから竹飛行機みたいな小物でそもそも大型ロケットを狙っていない。それに「アイパオ凄いですねえ」位お世辞の一つも言えない男。

何時の間にか彼も65。会社の規定で嘱託で安月給。「おいお前。なんとかならんのか。下手な渓流釣りなんかに凝ってないで。100万200万円の小物じゃなくてドーンと一発数億円のヒット飛ばんのかな。まあお前には無理だな」「・・・」

それが去年の10月頃、伜からメールが入っていた。「父さんとこの太刀魚仕掛け凄くて入れ食いらしいが街の釣具屋どこも売り切れで社内の誰も手に入らんのよ」

「フーンそうか。キヨタカのあんな物」と放っておいた。今度は五島の宇久島のあの村上さんから「ウチの伜がルミカのタイラバ凄くて最近は漁師も皆使っているけど品が手に入らんらしい」と。それで「ああそうか伜がサンプルをねだって来たのだ」と悟って遠賀の工場に行ってスプレー絵を描かせれば当代一のオーヤ君に頼んだ。机の中から本当に惜しそうに取り出した太刀魚テンヤ3個を有り難く頂きました。

初めて手に取って見たがそりゃ凄く美しく太刀魚なら思わず食いつきたくなりそうな逸品。これを伜に送ってやったら勤める尾道の会社で仲間内に羨ましがられたようでその週末の船釣りで良い型を20匹も揚げたとメールが入りました。

それで嬉しくなり会社の全社朝礼で「皆さん!売上と利益上げるのはいい。経費を抑えて皆の分配金増やすのも結構だがプニラバの様にユーザーが感激する商品を開発するのも大切だ」なんてキヨタカを持ち上げてしまったのです。

太っ腹に見せようと演技しただけです。究極の開発マンを自認する中洲にとって見下してパワハラしていた相手に先に結果を出されてしまったのは誠に苦い事態です。

以下の動画で気色良く両手を広げてお客に大きな魚の話(文字通りフィッシュストーリー)をしている鼻持ちならん奴がキヨタカです。そして中洲のアイパオの陳列棚には美しい太刀魚テンヤとプニラバが並んでいます。

みんなビデオ編集も上手いなあ。売れる筈だ。アイパオのいい動画も欲しい。