会稽の恥(その1)

どの人もこの人も好きで堪らんルミカの皆様との68回目の全社朝礼、大連出張中につきご挨拶の代読をお願いします。

毎月指折り数えて今回は68回目の全社朝礼、これは68ヶ月前会社が危機に瀕した時、皆で「会稽の恥をそそぐ」故事に習い空腹に耐え仕事のやり方を変え新製品新事業を立ち上げて再興を誓って68ヶ月、即ち5年と8ヶ月経ったわけです。そして遂に皆様の頑張りのお陰で創業以来の収益を上げる中、私は社長業そっちのけで今日も新製品開発という一番面白い仕事に携わらせて貰っております。

このところ、その新製品新事業開発について

皆さんの期待が高まって来ました。その期待とは新製品でも実際に会社の売り上げと利益と社員分配を増やせるかもしれない。そして新製品でお客様をビックリさせようとの機運の盛り上がりに他なりません。

その新製品としては

化学反応ボール・メガホタル

二酸化塩素・クレリンボール

ケミホタルペイントと新型ベイト

二酸化塩素スプレー

バンちゃんクレリン

使い捨て発光シャンパンタワー

キャンパオとグランパオ

Bi見逃サーズ

更には旅順名産のチェリー加工品

(今日はその事業立ち上げの協議)

などが挙げられます。

特に化学反応ボールはボールの成型から全て自社生産で規模も年間数百万個から一千万個を見込み、従って売却予定だった大連第2工場が新ライン設置で急遽再整備に入ります。

これもラッキーなニュースです。休眠中で隣の自動車会社に捨て値での売却も覚悟していた連云港市の東海ルミカでしたが数日前に中国政府が再飛躍を期して連云港市を新設の海外自由貿易区に指定したのです。これも大きく動きそうです。

ルミカはどうやら追い風に乗ったようです。業務提携先のT薬品さんが念願の年商100億円を突破したとして話題ですがルミカも負けずに皆さんで来年は年商50億円突破を狙いませんか。

それでは皆さま呉々も健康に留意して私同様仕事を楽しんで下さい。

9月2日、大連より中洲士郎

大半の読者が社内とは言えブログに朝礼の挨拶文を載せるなど・・・「中洲士郎そろそろ焼きが回った」と察せられる御仁に、実はどうしてもお話しておかねばならないのがあの「会稽の恥」事件です。書こうか書くまいか?いや、書きたくてウズウズしていたのが今朝の明け方全社朝礼を書き送って決心したのです。会社を襲った世にもおかしなこの事件の顛末を書き始めようと。

誕生祝い

2/19(月)新製品は客が求める物はやらない。
出来上がったら「ダメ出し」の客の意見を聞く。
そのダメを解決する。
これが開発の3原則じゃないか。

サイリュームの革命児、大閃光エイトでは
まず中洲の無茶振りから始まった。
「サイリュームのチューブの液を中空にする」だ。
これはルナエイトで完成し特許になった。
大閃光エイトではチューブを三重構造にして
安全性と発光時間の延長を図った。

化学発光は生まれて40年
「アンプルを両手で折り曲げる」と言うのが常識だった。
そのアンプルは液の中でぶらぶらしていたが
大閃光では両端が固定されて
短い角度で割れるように進化している。
大閃光エイトでもその方式だった。

ところが大手ディスカウントストア D社の
nob氏がここで超難題をルミカのヤマテに投げかけた。
「親指ワンプッシュで光らせろ」
一見とんでもない要求だが
「アンプルの両端を固定するのでなく端と中央を固定し
一方の端を指で押せばアンプルが割れる」
突然ヤマテの視界がスーッと開けたのだ。
結構硬い2本のアンプルが親指1本で折れる。
中洲士郎潔く2人に兜を脱ぐ。
同時に無茶振りのお客の有難さにしみじみ感じ入った。

次にタカデ君のバンバンライトの仕様が決定した。

バンバンライトはそもそも
アリヨシの大閃光ペイントを
アミューズメント市場にデビューさせるための
中洲指令の開発案件だった。
ところが営業部隊が外からの液の注入は嫌だと抜かし
タカデとヤマテが密かに画策して
2液のパウチを内蔵させてしまった。
止むを得ん。
アリヨシ落胆の中でタカデ仕様が採用された。
これは市場で大人気になること間違い無い。
コレにも中洲脱帽だ。

光るシールもナガトシが2人のベテランパートの力を借りて
一応仕様が固まった。
ここで液をどうやって注入するかだ。
ペインターでは矢張り面白く無いとの意見。
そこで10年前のシロシタのお絵かきセットが復活した。
この感動的なシーンはいずれお話ししよう。
なかなかアリヨシの大閃光ペイントの活躍の場が出ないなあ。

中洲の誕生日にめでたく4件の新製品が出来上がった。

明日はこれら新製品を携えて
電子回路サワダ氏がオリンピック委員会にプレゼンする。
結果が楽しみだ。

矢張り開発は面白い。

風が吹いたら

2/15(木)久しぶりの日本となると、どうしても居酒屋が恋しい。
会社引けると老婆ラオポに断り言って
勇躍飲み会に繰り出す。

今日の相手は前戦東京支店商品本部のヤマダボスと
居眠り遠賀工場の開発部隊だ。

ヤマダさんは10年ほど前、面白いLED発光体を発明した。
3枚のアクリル板を3個のLEDライトで交互に点滅させる
アニメのディスプレイだ。
これまでこのアイデアで幾十もの製品を出している。
要はオリジナルは何度も美味しいと言うことだ。

地元古賀市では美味い居酒屋が少ない。
その中で「えんや蔵」はお薦め。
先ず懐が痛まないのがいい。

顔触れとご時世から話は「商品開発」
そして核心的開発ターゲットとして
「光るうちわ」に辿り着いた。

「LEDの光るうちわ」はロングラン商品で
某社が特許を取得して高収益を上げている。
ヤマダさんの話が面白い。
同業者誰もが「光るうちわ」なんか自分も考えていた。
「あれが特許になってケシカラン。
類似品には何時も警告書が送付される」と。
何の事はない。考えて手を動かしたのが某社と言う事だ。

何故「光るうちわ」が売れるのか?を考えよう。
中洲の経験則では、夏、暑いと神経と財布が緩む。
そしてヒカリモンにたやすく小銭を払う。
が、8月15日必ずそよ風が吹いて人は理性を取り戻し
絶対「光るうちわ」なんか買わない。
それが毎年繰り返される。
従って
「サイリュームの光るうちわを
今年6月から発売するのは絶対の狙い目だ」

帰りの車で中洲発案した。
「どうやって軽く仕上げるか?
どうやって発光させるか?
どうやって明るく一晩光らせるか?
どうやってメッセージを書き込むか?」
鬼のラオポにたどり着くまでに構想を仕上げた。

皆さんには今後このエキサイティングな開発と販売物語をお届けしよう。

自分の畑

2/14(水)バレンタインデー。
今年は4件からチョコを頂く。ホワイトは大奮発しよう。

アリちゃんがやって来る。
大閃光ペイントのトリガーの金型の磨きが終わって
遂に完成した。記念写真を撮る。

どんな画期的な商品でもマーケッティングがまずいと悲惨なことになる。
直ぐにパッケージと仕様書を作り
広報やって世間の注目を集めなきゃいかん。
出費もかさむがこれからが勝負だ。

ガミガミ言われて落ち込む戦友アリちゃんに理解を求めた。

商品開発では
(1)自分の畑を他人に荒らされんように自社商品の強化をしなきゃ。
(2)逆に新事業開発で他人の畑を荒らさんといかん。
問題はみんな自分が専門家だと勘違いしていることだと思う。
これを社内に伝えよう。

富士フィルムの社長の口真似しちゃいかんが・・。
少しだけ許してもらうと。

3年前のこと、BiRodを上市してね。
わしゃ水中の様子をリアルに見たくなった。
それで日比谷のビックカメラでGOPROの社員に聞いた。
「済みませんがGOPROのWiFi機能を使って
水中をリアルタイムで見たいんですが」
「あなたねえ。水中では電波が通らないから
WiFiで送信できないってことも知らないんですか」
老兵バカにされてカチッと来たね。

会社に帰って開発館の仲間に
「空中ならアンテナからケーブルでテレビに繋いでいるじゃないか。
水中でもケーブル張ればいい。やってみようよ」
やってみればちゃんとWiFiはスマホに送信されている。
特許出願したら「そんなバカな」と特許庁も半信半疑でやって来て
現物見て「自ら進んで」特許にしてくれた。

ここに専門家の危険がある。
自分の畑が他人に侵害されたのだ。
その社員が会社に持ち帰って研究室に
「こんな馬鹿親爺がやって来てこんなこと言った」
と報告すべきだった。

さてこの件を我が社に置いてみよう。
「こんな商品出来ませんか」
「大閃光もっと長時間光らせませんか」
そんな質問を受け流していたら水中無線ケーブルの逆のケースが起こる。

この辺の話をアリちゃんにする。
だから商品開発を急ぐのだと。