男子汉ナンツーハン

大連業務2日目です。今日は大連ルミカ20年の歴史で大きな記念日となりました。

この前旅順口区の衣書記という大物のお話をしました。その衣さんが激務の中で我がチンユイ女士の哀願を受けて旅順税務署の不当行為を封じ多額の還付金返還に尽力して今日税務署で調印したのです。不当に差し押さえられた5000万円が戻ります。

矛盾と不合理の渦に翻弄されながら大変革が進む中国で多くの日系企業が中国でのビジネスに苦心して取り組んでおります。税金と人件費での対処で日本人の「正邪」の物差しが通じないのです。「邪」を押し通そうとする相手とは粘り強く交渉するほかないのです。しかし絶対に横車を押し通そうとする相手には最後は強力な人物の後ろ盾が不可欠です。ここに収賄の温床がありました。習金平主席がこの暗部にくさびを打ち込みます。闘いは凄まじいが習さんの剛刀の切れ味は鋭く「金よりも正義」に熱い官吏が頭角を表しております。旅順口区の衣書記もその代表で類を見ない正義漢「男子汉ナンツーハン」でただ今大連の時の人です。近い将来、大連市長から北京へ進むでしょう。さてこの中国版「東山の金さん控」をどうやって世にアナウンスしたものかと中洲思案しております。

中国の次の問題は働く人の意識です。日本だったら改善改良、生産性の向上は現場では日常業務の一部です。ところが中国では特に年配者にはタダで生産性向上の結果を出すのは労働者にとって不都合なこととの意識が根強いのです。

この問題については悪質な役所と違って弱い者相手、辛抱強く対処できない中洲は癇癪を抑えられないのです。更には日本と韓国からわざわざ大連までやって来た助っ人達の動きが鈍いのでこれにも癇癪起こしております。状況対処で功利的だと中洲の人物の小ささが露呈します。

大連新工場に夢見たいな開発館が仕上がってきました。

ストリートベンダー

3日間の大連業務を終えての帰国日、HYATTホテル15階の部屋から眼下に西の海辺の風景が広がっています。

ルミカ関係者は6/22と6/23、この大連で一番の好立地のホテルに宿泊です。この星海広場の夏はそりゃ凄い。ビール祭りなどでは30万人の人出で賑わいます。夜の祭りと言えばサイリュームそしてルミカの仕掛けで幕が開いたのですよ。

昨夜この海岸通を散歩していたら風船にLEDを巻いた光るブーケを手にした若者数人を目にしました。今朝それを思い出しながらテキヤ稼業について思案します。

「元手無いけどひと旗上げたい」と多くの若者が模索し行動を起こすのが世の常。中洲士郎もその1人でした。そして取り敢えずストリートベンダー日本ではテキヤ、行商となって歩み始めるケースが少なくないようです。過酷な競争の中でどうやってサクセスストーリーを掴むか。この点で怪しく光るサイリュームは破格で、LEDに代わるまでは甘い蜜の山でして、沢山の挑戦者達が財を成しました。

日本でアントレプレナーにとって一番困るのは縄張りであり既得権の横行でしょう。中国では土地の所有を認めない、即ち既得権は無いと言うことがVBには有利に働くようです。日本で素人が広場で物売り始めようものなら直ぐにヤクザに狙われるから無理です。しかしここ中国そして星海広場ならまず問題ありません。テキヤをやってその商品がヒットするかどうかテスト出来ます。格好良く言えば簡単にマーケッティングが出来るわけです。

妄想がドンドン膨らみます。この高級ホテルの一室で例のPUボールにゲル発光液を自動注入します。それを100個ほど黒いゴミ袋に詰めて夏なら毎晩10万人はウロつく広場に繰り出してストリートベンダーをやらせるのです。

中洲流テキヤはこんな具合です。

先ず場所は東海岸の巨大なコンクリートアーチ。そこで遊んでいる子供10人くらいに光るボールを手渡してアーチの先端からボールを転がして遊ばさせます。これを見た大人達が売り子を探して黒い袋を手にした娘を見つけます。「1個買うか2個買うか?2個なら10元だ」と言われて皆んな10元払って2個のボールを手にして子供に手渡します。

どうしてこのボールが光るのか他のテキヤ達にも化学発光の同業者達にも想像出来ません。まさか超金持ちのホテルの一室で細工してるなんてね。この仕掛けから大きなテキヤネットワークが始まるかもしれない。若しここで売れなきゃ遊びの光るボールには期待しないほうがいいでしょう。

皆さん。今度の発見と創造展の時に窓の外の広大な広場で誰かが光るボール売ってたらそれは中洲かも知れませんよ。

旅順の哲人

大連出張納めです。こんな嬉しいことがありました。

生きていると何度か初対面で心酔する出会いがあります。10年ほど前この旅順203高地近くの農園で、面白い事ばかりやっている張という翁と懇意になりました。ところが6年前に金根河と別れて行く道が分からず会いに行けなかったのです。

それで今日はチンユイ総経理に頼んで僅かの記憶を頼りに探すことにしました。そして探し当てたのです。来たる6月23日ルミカ発見と創造展大連2018で訪問希望者を募ります。

中国に来て25年になりますが一番心に残る男がこの人、張元昱翁です。物静かで威張らず権力にオモねず金儲けが念頭になく、毎日毎日気が付いた面白いモノ作って暮らしている発明家農夫です。そして由布農園中洲士郎の師匠です。追ってこの人の詳細を記しましょう。

今日は少しだけスナップ写真で紹介します。張翁の人と成りを想像して下さい。


農夫姿の張さん。


最近の研究は「魚植共生」。
水槽の魚の糞が野菜を育てます。


巨大な野菜や果物に永遠の命を与えています。


珍しい兎。動物の糞尿からメタンガスを採って園内の燃料に。広大なチェリー畑の苗木は全て独自のクローン栽培技術で育成。


園内至る所に奇怪なオブジェが。


張さんのアイパオ。滋養の凄い卵を産む鶏。後方は広大なチェリー畑。6/23にはチェリーを好きなだけ食べさせてくれます。

あっぱれライバル

大連出張初日。新工場ではいよいよ内装開始です。

一番の関心はルミカ開発館の具合だが、機密基地と言うことで窓が少なく何とも暗い。それで壁を取っ払ってガラス張りに変更することにしました。

矢張り開発は面白い。同業者の開発品を眺めるのも開発の苦心が伝わって興味が尽きません。どこの世界にも競合相手はいますがこの化学発光の世界にも現在10社ほどが競合しています。北京のジャオトンも残った強豪の一つ。ここの社長金朝は化学発光のサクセスストーリーに不可欠な役者です。兎に角化学の秀才だったが、ゆっくり大学で学業する暇はないと中途退学してスタートアップ。1994年のことでした。化学発光の創始者であるACC社が消滅した後、各種原料合成の難題を独力で解き明かしていった男です。今でこそ北京に結構な敷地の工場を所有し財を成しているが、当初は牛舎の跡にコンロとビーカーを並べて実験していました。

最近中洲が 夢中になっている発光液内面付着のボールを既に数年前から手がているのが判明しました。ボールに内蔵させたガラスアンプル2本をショックで破割させる方法に苦心が見て取れます。だが輸送中に発光すると言う難題はクリアできていません。内面に小さな凹凸を施した透明ボールが素晴らしいので1000個分けて貰うことに。お礼に大閃光ペイントのビデオと写真を送りました。ウエイシンの向こうで金朝が唸っているに違いありません。

中洲も金朝の美しい模様のPOPGLOボールを唸って眺めるうち、これをLEDで光らせてみるとどうなるか試す事にしました。以下がその写真。色を変えて点滅させれば光の中をさまようようで面白いでしょう。

モンスターエッグ

昨日は大連の休日を独り楽しんで
今日は深圳へ向かう中国漫遊5日目です。

深圳空港でハシモト君が迎えに来てくれた。
彼は正に段取り名人。
バックパックひとつで世界中何処へでも即座に行動できる。
勿論タクシー手配は最新のDiDi(ティティ)。
これはウーバーと違って会社運営だから
さらに安全で予約配車もできる。

その車中でのハシモト談に
「例のシリコンバレーの著者藤岡さんが仰るに
ここ数年で深圳は嘗て無い劇的な変化を遂げるらしい」と。
この数年よりも更に大きく変化するとはねえ。
皆さん深圳にご注目ですよ。

深圳で定宿の漢永でCP+で初めて手に入れた
バックパック(アウトレット品)を整理していたら
土曜日大連で買い物したオモチャがポロリと出て来た。
モンスターエッグ(3元)。
何しろバックパックってのはポケットが多いから
年寄りには覚えるのが大変だ。
写真を載せよう。

このモンスターエッグって本物のタマゴみたいで
振ると中の少量の液体が動く。
それで中洲の変な妄想は
タマゴの中に発光ゲルとカレットを仕込んでおく。
これを振って投げつけるか
ペッパーガンなんかで発射すると
被射体でバッと光る。
サバイバルゲームなんかで面白いな。
カワジリ君に営業して貰おう。

表と裏

旅順半島の南の海岸藍湾(ランワン)の会社宿舎では
同宿者に悪いからと口実を付けて
定宿の昱圣苑に移動しております。

今日はしっかりと大連の休日を楽しむ魂胆。

久し振りに大連駅の喧騒に紛れ込みました。
今でも昔の上野駅を懐かしむ向きが多い。
その空気がこの大連駅に残っているようです。
駅の北に巨大な生活用品の雑居ビル大菜市が
アメ横を思い出させます。
ついつい遊びか仕事か、
ボールを探しに玩具屋を回りました。

透明ウレタンに水が入って
小ちゃなおもちゃが浮かんでいる。
光るボールに格好の仕様だ。
弾ませるとLEDが点滅。
大で8元(140円)小で5元(90円)。
安いなあ。
水を抜いて発光ゲルを注入してみよう。
そこの店の親父にこんなの売って1元儲けるよりも
一緒に500万元儲けないかと持ちかけたが相手にされない。
深圳ルミカにボールメーカーを探し出して貰って
「光るテニスボール」の開発して貰わんといかん。
合わせ型だから成型時にカレットが挿入できる。
そうすりゃ3日間は光り輝くな。

 

この後冷風が和らぎ穏やかな陽射しの中、大連動物園を歩く。
家族と連れ立って壮大な動物園を散策する中国人を見ると
ついこの前まで野生動物虐待で悪名高かったのが信じられない。
パンダを目の前でビデオと写真に収めた。

この前も紹介したけど大連はサウナがいい。
中でも大連駅近くの金百合(チンパイホー)が最高。
今日の休日など家族連れで賑わいながら
暗い個室では綺麗な北方姑娘クーニャンの
全身マッサージも並存する。
誠に鷹揚な中国文化ですねえ。
中洲は自慢の中国語を「金百合語」と称しておりまして
専らここでお勉強しました。
例えば受不了(ショウブーリヤオ)とか讨厌(タオイエン)とか・・・。
日本語もそうですが往往にして言葉には正反対の意味もあるのですよ。

任侠劉さんと再会

2/13(火)昨日WUさんが
「明日は何も出来ないから、中洲のアイデアは今日のうちに」と
革新大閃光エイトを仕上げておいた。
だから今日は開発はお休みだ。

今日は街中が仕事納め。
にこやかな挨拶が充満して何処にも執務の気配はない。
「役所に挨拶に行きたい」
と言うチンユイ社長に同行することにした。

賢明なチンユイさん予めメールで
「うちの中洲が今年大変お世話になりました。
貴方と大連に感謝してます」伝えているので
役所のお偉方も待っていてくれる。
何よりこの時期大連への投資を大きく増やし
見事な工場を建てたルミカとチンユイの手腕に
喜んでいるのがわかる。そのぶん期待も大きい。

凄いのは習近平書記の指揮の下で
収賄官僚を片っ端から牢屋にぶち込んで
次は管理職の首のすげ替えが猛烈に進んでいる。
優秀な人材は腐るほどいる。
皆さんへの挨拶は日本からの小さなプレゼントと
日本の礼儀が生きる。
そして何より老朋友(ラオポンヨウ)の関係だ。
今日は何回「老朋友!」を発したことだろう。
若しかしたら中洲の場違いな呼び掛けかもしれんが
一番シックリする中国語だと信じる。
おまけに発した本人が無性に懐かしく嬉しい気分になる。
「もうこれっきり会えんかもしれん」と。

圧巻は旅順口区「衣書記」だ。
去年12月挨拶させて貰ってこの人物に中洲心底惚れ込んだ。
器が違う。
きっと中央への階段を上がるだろう。
寒い中、我々2人の到着を玄関の外で待ち受けてくれた。
素晴らしい会話の舞台へ行くエレベーターの中では
10年ぶりに昔の地元の鎮の書記と出会った。
思わず中洲の「老朋友!久しぶり」に
嬉しそうに「ユエンティエンだな」と。
中洲、即座には相手の名前が浮かばないので
「インタオ(桜桃)先生」と応えたら喜んだ。
彼は今でこそ旅順半島が一大産地となった
桜桃の生みの親の一人だ。
エレベーターが書記のフロアーに着いて先生と別れた。
豪華な書記の応接室でチンユイさんが日本仕込みの礼儀作法で応対。
和やかな歓談の後旅順の歴史の分厚い書物を頂いた。
宝物にしたくて書記にサインをねだった。
多分名筆じゃないかな。
帰って老婆ラオポに判定してもらおう。
知的で美人の孫局長とも楽しい語らい。

中洲の「任侠の劉さんに挨拶に行こう」に
チンユイさんも同調して北海鎮に伺う。
劉さんは2年前に比べると物腰柔らかく少し老け込んでいる。
日本の「老朋友」がやって来たと言うので大層なご馳走。
流石に海の男の海産の素材は秀逸で
調理法も又自然の味を良く引き出していた。
最後のお茶は多分「岩茶イエンチャ」で
一壷分づつ小さな缶に入っている。
今まで味わったことのない代物。
劉さんが中洲のポケットに5,6個ねじ込んだ。
恐らくだが、ひと缶1万円するだろう。
胡服に身を包んだ眼を見張る美人のお嬢さんも話に加わった。
劉さんが実にいい顔にほころぶ。

4人の子持ちのその若夫人、
大好きな父親のその老朋友と言うことで
中洲への眼差しも優しい。
留学していたとのことで流暢な英語でも話題を作ってくれる。
彼女のご亭主も日本に行って
中洲の世話で黒川温泉に行った事が分かった。
次回会うことが有ればその幸せな若者を思い出すだろう。

話が弾む。
あの時の楽しい思い出は長城鎮の小ヤクザの王さんの事だ。
10年前だから未だ中国旅行客は皆お上りさん然だった。
その王さん、博多駅口のビックカメラで
300万円もするオメガの腕時計を買って
バスの中でも腕から眼を離さない。
「今何時?」 の質問に都度都度、嬉しそうに答える。
まるで小学生、それでもヤクザかと言いたくなった。
王さんのカミさんは鎮で食堂やってて
昼飯食べては亭主の悪口をしたものだ。

そんな話題に花が咲く中、
物静かな任侠劉さんの半目をつぶった横顔を覗くと
それが実にいい男。
この男にして素晴らしい娘だ。
その娘が親父に午睡を促し手を引くようにして自宅に連れ帰る。
門のところで待っていた奥さんが優しく腰を折る。
家の向こうの海辺には
貧相な真っ黒の木造漁船が10艘ほど静かに浮かんでいた。


任侠劉さんと海鮮料理