アイパオの話(その16)

第3戦はいわき市です。仮設住宅入居者サポート広場に3棟建てました。あの楽しかった作業がまざまざと瞼に浮かんで参ります。隣接する障害者施設の皆さんも一緒になっての家づくりでした。障害のある子供達がそりゃもう「きゃあきゃあ」言って人の為に精を出しています。

ここの館長さんは本当に本当の人格者でした。心の有りようが言葉と態度に滲んでいました。

障害者達の兄貴分と一緒に。

後にこの広場はパオ広場と命名されて大事にされているとの便りがありました。

思えばあの東北救援活動は失敗じゃなかったのかもしれません。

石巻の海底30mで

ここに覗き穴が付いた箱メガネがあります。中洲士郎が「BI見逃サーズ」用の8インチモニターを戸外で使用するためにこさえました。両サイドに扉があって両人指し指で操作できます。

「中っさん。これってティッシュ箱じゃないですか」それが若い連中のコメント。ヒメノさんは年の功、やはり配慮が違います。実際に戸外で箱を手にして戻ると「これって便利ですよ。イケますね」そうこなくっちゃね。今日は結局この盟友と小1時間「BI見逃サーズ30M」の模型を仕上げました。気が合った2人だとスピードが違います。

解り辛いけど首掛けに可動式覗きメガネがセット。その下に回転ドラムが付いて30mLEDケーブルとその先端に防水カメラと強力LEDライトが組まれます。

暗い倉庫の隅の旋盤でヒラタ船長が何やら加工しています。PUボールにゲル発光液を注入する装置でしょう。6月22日大連での新商品発表会でデビューします。その演劇「老人と娘」の脚本と演出はこの次明かしましょう。

このヒラタ船長を呼んで7月21日から宮城県石巻市に出向くことを告げました。現在仕上がり中の「BI見逃サーズ30」を使って海底遺品捜索活動をやるのです。震災で失った娘を今も探し続ける父親がおられると聞いたからです。この海の男ヒラタと盟友ヒメノは石巻行快諾です。東京支店の頑張り娘、元全日本女子水上スキーチャンピオンのマオ君も連れて行くことに。捜索活動の合間に仙台湾水上スキーも楽しむ魂胆です。