アイパオの話(その20)

中国語で鶏肋(チーレイ)とは鶏のあばら骨、スープの出汁にすれば美味しいが食べてもお腹が太らない。捨てるには、諦めるには惜しいモノを指す言葉らしい。中洲はただ今そんな鶏肋の山のような20数件の開発案件に埋もれております。その上に見本市なんかを覗くと又しゃぶりたくなる案件に出くわしてしまうのです。

ブログをサボっていた10月20日香港のモバイルショーを歩き回るうちに3件の面白い案件にぶち当たりましたね。そりゃもうメチャメチャ興奮です。

その一つが台湾の会社で手の中に収まる小さなUSB真空ポンプを開発。旅行時携帯品を容積半分に縮めるアイデアグッズです。

即座にこの商品の多用途展開を考え帰って老人のアイデアをメールしたら「すごくINOVATIVE一緒にやりたい」と。同期性がいい相手に上手くいく予感。

掃除機の口じゃなく針の穴から空気を抜くと袋の中の真空度は凄いんですね。目からウロコです。回路を切り替えれば複雑な空ビに使える。魚や野菜の真空パックに。中洲得意の真空調理器に。船長のヒラタ君に話したら「ウワー。魚の血抜きに使える」ルミカにピッタリの商品になりそうです。

一方で本命中の本命「新アイパオ開発」がスタートしました。これはヒメノ、オーノ、イワモトチーム。キモチはいい仲間だが中洲の珍奇なユメを追うにはチト頼りない。棟梁オーノをサトシさとし、大飯喰らいのイワモトにカツ丼2杯食べさせて昨日から新アイパオの組み立てが始まりました。すると彼ら途端に目の色変わって中洲そっちのけで造作にハマっております。

来年1月迄には「ホームレスや難民に家と仕事を売り付ける」奇跡のビジネスモデルが産まれるでしょう。

だが鶏肋も捨て難い。一昨日は由布農園の椎茸パオから頬ズリしたくなるような大きな椎茸を収穫しその真空袋に入れて密封。それを我が家の冷蔵庫に入れて1ヶ月後の鮮度を楽しみにしていたら早速老婆(ラオポ)が見つけて開封、昨日の食卓に焼き椎茸に変じておりました。アイパオと一緒に50本のホダ木もリースします。5年間値打ちものの大型椎茸が都会の中で収穫出来るのです。真空パックで出荷です。椎茸アイパオの2階はヨメはんから逃れてのひとり書斎。世の男性諸君に夢と希望を与えましょう。